マレーシアの政党 日本語/英語/マレー語表記 (2013年第13回マレーシア総選挙にて議席を獲得した政党のみ記載) |
略称 創立 |
議席(222) | シンボル | ||
今回 | 前回 | ||||
与党連合 国民戦線 / National Front / Barisan Nasional |
BN 1973 |
(133) | (140) | ||
統一マレー国民組織 United Malays National Organisation Pertubuhan Kebangsaan Melayu Bersatu |
マレーシア最大の政党。国民戦線の創立メンバー。マレー系住民の政党。 | UMNO 1946 |
88 | 79 | |
マレーシア華人協会 Malaysian Chinese Association Persatuan Cina Malaysia |
国民戦線における第2勢力。中国系住民のうち経済界、及び、中産階級の権益を中心に代表する。華人のみに門戸開放している。 | MCA 1949 |
7 | 15 | |
マレーシア・インド人会議 Malaysian Indian Congress Kongres India Malaysia |
国民戦線に加盟。インド系住民の利益を専門に代表する。 | MIC 1946 |
4 | 3 | |
マレーシア人民運動党 Malaysian People's Movement Party Parti Gerakan Rakyat Malaysia |
国民戦線に加盟。与党のなかでは比較的リベラルな政党。多民族政党を標榜しており、他の民族にも党員がいる。 | Gerakan 1968 |
1 | 2 | |
統一伝統ブミプトラ党 United Bumiputera Heritage Party Parti Pesaka Bumiputera Bersatu |
サラワク州最大の政党。 国民戦線に加盟。 |
PBB 1973 |
14 | 14 | |
その他与党(8党) | サラワク州・サバ州の政党など | 19 | 27 | ||
野党連合 人民同盟 / People's Pact / Pakatan Rakyat |
PR 2008 |
(89) | (82) | ||
全マレーシア・イスラーム党 Islamic Party of Malaysia Parti Islam Se-Malaysia |
イスラーム政党。イスラーム法源に基づく「マレーシア・イスラーム国家」を設立することに置く。 | PAS 1955 |
21 | 23 | |
民主行動党 Democratic Action Party Parti Tindakan Demokratik |
主たる支持基盤を華人に置く中道左派の野党勢力であり社会民主主義を標榜する。 | DAP 1966 |
38 | 28 | |
人民公正党 People's Justice Party Parti Keadilan Rakyat |
社会正義を掲げており、中道リベラル政党と考えられている。 | PKR 2003 |
30 | 31 |
マレーシアの議会
1.連邦議会は、上院・下院の二院制。
上院(Dewan Negara) ※議長は必ず上院議員
定数:70名(26名は州議会による指名、44名は国家元首による任命)
任期:3年(1回のみ再任可能、最大2期まで)
下院(Dewan Rakyat) ※議長は必ずしも下院議員である必要はない
定数:222名(小選挙区制による直接選挙)
任期:5年
※マレーシア総選挙では、下院選挙と各州の州議会の選挙が行われます。
2.連邦議会における上院と下院の関係
- 下院は法案審議等についての実質的な権限を有し、上院は民族・職能・地域代表的な性格を帯びています。
- 下院は完全小選挙区制による選挙で選出され、上院は(首相の助言に基づいた)国家元首任命の議員44名、各州選出の議員26名で構成されます。
- 法案は上・下院いずれも発議可能で、両院の可決を得て国王が発布します。(実態としては、ほとんどの法案が下院発議)。議員立法も可能であるが極めて稀であり、通常は所管大臣による政府提出法案がほとんどとなっています。
第13回マレーシア総選挙
2013年5月5日に第13回マレーシア総選挙の投開票が行なわれ、与党連合である国民戦線(BN)は過半数の133議席を獲得、56年に及ぶ長期政権を維持しました。しかし、首相が目指していた3分の2の議席を確保できかった上に、前回2008年総選挙の獲得議席140をも下回ってしまいました。
2008年3月の前回の総選挙では、前副首相アンワル・イブラヒム率いる野党の躍進で、連立与党の国民戦線が議会で長く保持していた3分の2議席を確保できなかったため、2009年、当時のアブドゥラ首相は2期目の任期4年を残し辞任に追い込まれました。今回の選挙結果は、ナジブ首相の求心力を低下させると考えられます。
一方、アンワル元副首相率いる野党連合の人民連盟(PR)は89議席獲得し、前回の82議席から7議席増やしました。
国民の過半を占めるマレー系が与党連合を引き続き支持したものの、4分の1を占める華人系が国民戦線に背を向ける傾向は一層進んだと分析されます。華人系の国民は、汚職撲滅や、マレー系を優遇する政策の廃止を掲げる野党連合への支持を増やしています。
選挙結果を受けてナジブ首相は神妙な面持ちで、「われわれは国のために、一段と穏健かつ協調的な政策に向けて努力する」と表明。「われわれは最善を尽くしたが、その他の要因が発生した。われわれの発展計画に対する華人系国民の支持が十分に得られなかった」と述べました。
一方、アンワル元副首相は、選管当局が選挙の不正が拡大している証拠を調査しなかったとして、選挙結果を認めないと表明しています。国民戦線は、豊富な資金を持ち、主流派メディアをコントロールしているほか、自陣に有利なように選挙制度を変更するなど、数々の利点を得ています。
汚職撲滅、人種間の不公平政策などの政治改革をとるか、国の安定運営をとるかの選択は難しいところです。今後の政権運営次第で、次回の総選挙はどこに焦点が当たるか決まります。
マレーシア総選挙に伴う注意喚起 在ペナン総領事館より
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在ペナン総領事館管轄内にお住まいの邦人の皆さまへ
※本メールは大規模自然災害等の緊急情報ではありませんが、皆さまの 安全に役立つ情報として送信しています。
第13回マレーシア総選挙が5月5日(日)に実施されます。
選挙当日は主に公立学校やコミュニティー内の公営施設において、朝8時から夕方5時まで投票が行われることとなっております。当該選挙に伴い、集会等の選挙キャンペーンが投票日前日の5月4日(土)まで実施されます。
各州で白熱した選挙戦が繰り広げられており、新聞によるとペナン州の与党連合選挙キャンペーンでは即席爆発装置が爆発し、関係者1名が負傷した事案が発生したほか、ペラ州では与党連合の選挙事務所に火炎瓶が投げ込まれるなど、地域を問わず、選挙に関連した暴力的事案が頻発しております。
こうした状況に鑑み、マレーシア当局では警戒を強化するなどの措置を執っているところですが、今後キャンペーンや投票に伴う交通規制、道路封鎖が随時予想されるほか、選挙キャンペーンや開票結果に付随して、投票所や人の集まりやすいマーケットや広場などでは、対抗する支援者間で騒乱となるおそれが払拭できないことから、当面の間、外出の際はあらかじめ十分ご留意の上、選挙関連の活動を行っている場所や施設にはむやみに近づかれないようご注意ください。
現在、当館で公開情報で把握している大型選挙キャンペーンの日程・場所等については、以下のとおりです。
日程 場 所
4月29日(月)
○ Han Chiang College Field 野党連合主催
4月30日(火)
○ Penang Hill Foothill Carpark 野党連合主催
○ Kota Giam, Sungai Pinang 野党連合主催
○ Kuta Bali Food Court, Paya Terubong 野党連合主催
○ Padang Fru 3, Jalan Sempadan Padang Tembak, Pulau Penang ※与党連合主催
5月1日(水)
○ Penang Chinese Town Hall 野党連合主催
○ Paya Terubong Tengah 野党連合主催
○ Tamam Tun Sardon, Seri Delima 野党連合主催
○ Bankok Lane 野党連合主催
5月2日(木)
○ Relau Tua Pek Kong Temple 野党連合主催
○ Halaman Kristal, Jalan Free School 野党連合主催
○ Desa Mawar, Air Itam 野党連合主催
○ Lebuh Padang Tembak 野党連合主催
5月3日(金)
○ Esplanade 野党連合主催
5月4日(土)
○ IJM Promenade, Bandar Sri Pinang 野党連合主催
時間については午後8時から午後11時30分の予定ですが、与党連合主催のキャンペーンについては午後7時から午後11時30分となっています。
ご意見、ご質問は、在ペナン日本国総領事館のメールアドレス(cgjp@pe.mofa.go.jp)又は電話にてお願い申し上げます。
在ペナン日本国総領事館
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