マレーシアの人口2747万人(2008年統計)の約65%はマレー系の民族で、そのマレー系民族の99%はイスラム教徒(ムスリム)です。マレー人は生まれながらにしてイスラム教を信仰する環境にあります。自由な国のようですが、イスラム教の厳しい戒律が、堕落しがちな南国マレーシアには必要なのかもしれません。
モスクはイスラム教の礼拝堂です。イスラム教には、1日5回の聖地メッカに向けての礼拝、1年に1ヶ月間の断食(ラマダン)、一生に最低1回の聖地メッカへの巡礼などの義務があります。また、男性は金曜日の午後1~2時に近所のモスクに行き合同礼拝をします(金曜礼拝)。
以前、マレーシアの企業で働いていたとき、イスラムの習慣は日常的に目の当たりにしていました。現地スタッフを呼んだとき礼拝に行っていることがたびたび有ったり、断食の期間にムスリムは何となく覇気が無く気だるい感じだったり、今年は誰々さんがメッカ巡礼に行くと聞くと費用は問題ないのか気になったものです。
金曜日にスタッフと一緒に朝から出張した時は、昼食後会社に戻る途中にスタッフが突然、近くの目に止まったモスクに行き合同礼拝したいと言い出し、モスクに行ったこともあります。大勢のムスリムが集まったモスク内部の礼拝風景を外から眺めました。
金曜礼拝にモスクに集まるムスリムたち
MASJID SULTAN AZLAN SHAH
MASJIDはアラビア語でイスラム教の礼拝堂モスク、SULTANは国王・首長、AZLAN SHAHはペラ州の首長です。
マレーシアは13の州から成り立っていますが、その内9州にスルタンがいます。マレーシアの国王は任期5年で、各州のスルタンが順番に持ち回ります。世襲制でも終身制でもない世界的にも珍しい国王制度です。
09 June 2013
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