21 June 2013

建物の構造

イポー郊外では、森を切り開いたり、パームヤシ農園を廃園したり、池を埋め立てたりして、新しい街(商業施設や住宅)の開発が進んでいます。こんなにたくさん家を造って買う人がいるのかと疑問に思うくらいです。ビルを建ててはみたものの全くテナントが入らず、ゴースト化している物件も結構ゴロゴロしています。中国人気質(兎に角、造って試してみよう)が感じられる風景なのかもしれません。

マレーシアの建物は、ビルも住宅も殆ど同じ構造で出来ていて、コンクリートの塊です。この構造が外部の熱を遮断し、暑い日中でも建物内は意外と涼しかったりします。 マレーシアに来たばかりのころ、日中暑いのにどうして窓を閉め切っているのだろうと不思議に思っていましたが、しばらくして、このほうが日中は涼しいことが分かりました。

建築についての知識が全く無いので、以下の建物の構造の説明は概要となります。また、内容に誤りが有るかもしれません。

パイル(コンクリート支持杭)


軟弱地盤における建物の沈下を防ぐために、地盤の支持層まで達するようにパイルを打ち込み、適当な高さに切断。


土台作り(パイル上に格子状の鉄筋コンクリート枠を造る)


土台作り(格子状の枠内に鉄筋の網を敷きコンクリートを流し込む)


木枠を組んで鉄筋コンクリート製の柱を造る。



木枠を組んで鉄筋コンクリート製の梁を造る。


鉄筋コンクリート製の床(2階部)を造る。


鉄筋コンクリート階段を造る。


2階部の柱や梁を造る。

セメントでコンクリートブロックを積み上げ壁を造る。


最近はコンクリートブロックが主流。以前は赤レンガでした。


ブロック積み作業はまさに人海戦術で、労働賃金の安い東南アジアの国々から労働者を雇っています。労働者は建築現場に建てられたバラック小屋に住み込みで働いています。


細い柱にブロック積みの壁では崩れ落ちそうな気がして心配ですが、マレーシアは地震の無い国なので問題ないようです。



瓦屋根を敷く。


最近は屋根の支持枠はスチール製が主流。(以前は木製で白蟻被害が多く発生)


セールスオフィス(左端)とショーハウス


マレーシアの一般的な住宅は、隣同士がくっついた長屋タイプが多いです。この方式は敷地や建築費を節約出来ます。